実家の片づけをどうにかしたいと思っている子世代は多いことと思います。
もし娘や息子が親切心から,少し片付けようよと提案したとしても,自分でやるからほっといてと言って怒る親御さんと,喧嘩になることもあるでしょう。
親の立場からからすると,自分はまだまだ若いと思っていますし,これまで家をとりしきってきたプライドがあります。
そうやすやすと,実家を子どもにイニシアティブを握られたくないから,怒るのです。
しかし,人間は複雑です。
高齢者のよく見るテレビや新聞,雑誌の特集では,終活や入院保険,お墓のコマーシャル,介護おむつの情報だらけ。
万が一自分が入院したり,介護になったら子どもに迷惑がかかるということは,嫌と言うほど感じてい
ます。
実は,本心ではやらなければいけないと,薄々気が付いているのです。
ちょうど,Yahoo!ニュースに,樋口恵子さんが親の立場から,子どものほうからの提案を受け入れようという記事が掲載されています。
いつか来る親の介護。89歳・樋口恵子さんが提唱する「今すぐ確認すべきこと」
年齢に比例して,体力はどんどん低下します。いつかやろうのいつかは永遠にこないまま,モノは増え続けるのが現状です。
ふだん,自分はまだ若いとか,元気なときにやればいいという先延ばしの理由探しをしている親に対して,子がタイミングを見計らえば,片づけるきっかけをつかむことができます。
ちょうどこの時期でしたら,年末の片づけを早めに始めようか? と声をかけるのがおすすめです。
片づけながら,介護や相続など,ふだんしずらい会話が進むことが多くあります。
親子双方にとっていいことですね。
少子高齢化社会では,親子関係も、居心地のいい住環境も、時とともに変わっていくのです。
長い親子関係を,柔軟にはぐくめるといいですね。
片づきますように。渡部亜矢