「捨てられない」「片づかない」の本心は「片づけたくない」だった・・

セミナーや講座、片付けのご依頼を受けた際に、多くのみなさまから、「捨てられない」「片づかない」というお悩みをいただきます。

・・でも、その捨てられないという気持ちは本当かな? ということを、時々感じることがあります。

もちろん、物があふれる部屋で過ごされで、なんとかしなくちゃいけない! と思って、講座や片付けサービスを受けていただいているのですから、片づけたい気持ちはあるのですが。

本当は捨てられないのではなく、捨てたくないのではないか? と感じる場面が多いのです。

捨てられない方のお部屋には、当然ですが、物がたくさんあります。

物は一人で歩いてきたりしません。
あふれているのは、ご相談されているご本人が持ち込んだものばかりなのです。
物は人にひっついて移動して、そこにとどまります。

「捨てられない」でなく、本心は「捨てたくない」「片づけたくない」のです。

「捨てられない」でなく、「捨てたくない」「片づけたくない」という気持ちの現れは、

さらにいうと、「今のままでいい」というものです。

よくいえば、自己肯定。逆にいえば、厳しい言い方になりますが、現状のままでいいという、甘やかしみたいな感じになってしまうので、注意が必要です。

若い方や片づけが苦手な方に多いタイプは、捨てられないのではなく、買わずにはいられないという、くせのようなことがあります。
そういう方には、必要な買い物以外、コンビニやお店には近づかない工夫、ネットサーフィンしないでほかに楽しいことをみつける工夫をご提案します。

洋服やバッグ、アクセサリーなど、使わなかったり、気に入らなかったりしたもの、サイズがあわなくなってしまったものなどもありますが、そういったものは、使えるので、捨てるのがもったいない気持ちになるのです。

買い物しすぎる人の中には、体調がわるいときに、買い物ができなくなるかもという、老後の不安で物を買うときもあります。

もちろん買い物難民といわれることも多いので、地域によっては深刻なことがある場合もあるので、一概には言えないのですが。

手放す、リサイクショップに持ち込む、資源ごみとして出す、誰かにあげる・・いろいろと手放す方法はあるのですが、結構な手間暇がかかります。

そして、なによりも、自分の買い物の失敗を認めることから始まります。
サイズの合わない服、使い勝手のわるいバッグなどがその典型例です。

面倒になると、つい、捨てられないという言い訳をしてしまいます。
言い訳というよりも、捨てなくてもいい理由探しをしています。
高かったから、まだ使えるから、いつか使うかも。やせたら着よう。
本当は捨てたくないんですよね。捨てたくないのなら、捨てなくてもいい方法を探しましょう。
そんなときは、手間はかかりますが、リサイクルに出す方法を考えましょう。一時保管にして忘れる方法もあります。

よくない方面への自己肯定、現状維持は、これから先の長い人生で、あまりいい影響を与えません。
よ~く考えて買い物するようにしようと決心することで、そもそも捨てるという判断をしなくてすむので、かなり進歩します。
そして、そのうちに、本気で片づけようと決心することで、さらに大きな一歩を踏み出すことはできます。

片付きますように(渡部亜矢)。

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