私は捨てるのが苦手なので、片づけの業者のらくらくコースにお任せしました。
そうしたら、なんと、いろいろなものが捨てられそうになりました。
思い出のこけし、子どもがお誕生日に描いてくれた絵、クーラーのリモコン、まだ着られる服、大事な雑誌などです。日記も見つかりません。
すべてゴミ袋に入り、知らぬまにトラックに積まれていました。
とりあえず、30袋のゴミ袋分くらいは捨てるものとして持って帰ってもらいましたが、納得できません。
【A】捨てたモノを後から惜しくなるのは人の常
「お任せコース」をご依頼されたことで、要る物まで捨てられそうになり、つらい気持ちになったのですね。
ご心境をおさっしいたします。
あなたにとっては大事な物、捨てられない物がたくさんあったということですが、
冷静に考えると、業者、つまり、あなた以外のすべての他人からみると、ゴミにしか見えなかったということになります。
今はクレームが非常に怖いので、業者さんは、捨てて良いといわれたものしか捨てないのが原則です。
見積もりの段階でまず確認し、当時もその場でもほとんどが確認しながら捨てて行くと思います。
とくに今回はお任せコースですので、このご質問からすると、両者合意しているように受け取られても仕方がないと思います。
もし、本当に依頼したもの以外の、大事なものを捨てようとしていたのだとしたら、その場でクレームをつけるのが普通です。
想像ではありますが、それをしなかったというのは、そのときは捨てていいという気持ちが多少あったということでしょうか。そういう方は、実は時々いらっしゃいます。
人は気持ちが変わる事が多々あります。
人は失敗したことを大げさに覚えています。
生き延びるための生物的な本能として遺伝子に組み込まれているからです。
まったく捨てられない状況からみれば、30袋も捨てたら、ずいぶんきれいになり、片づけは前にすすんでいます。
きれいになったメリットのほうが、捨てたものののデメリットよりもずっと大きいということに
気がついてください。
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さて、物の価値を判断するのはご本人しかできません。
何を捨てるのか、仕分けしてから依頼するといいでしょう。いくら高い業者に頼んだとしても、他人はあなたと同じ物や事を選んではくれません。
不用品回収業者さんでも、丁寧にあつかってくれるところはありますが、それも、頼む側が、「こんなものがでてきたらとっておいてほしい」と、お願いした場合に限られます。
見た人が、大切と思わなければ、スルーして捨てられる運命にあるのです。
今回は、それを身をもって理解することができたので、その授業料だと、ポジティブに受け止めてはいかがでしょうか。
せっかくですので、この教訓を今後に生かしましょう…。
おすすめの片づけのコツは、大事なものは、大事だと、誰が見てもわかるように、きちんとしまうことです。
業者やほかの家族がみても、大事で貴重品だとわかるように飾ったりしまっていきます。
子どもがお誕生日に描いてくれた絵や、日記が乱雑に置かれていれば、どの業者も、ゴミにしか見えないので、どこかにまぎれてしまったかもしれません。
自分が見ても、周りの人が見ても、大事だとわかるように配置しましょう。
「捨てる」という視点だけではなく、大事なものは、自分で積極的に選んでいく方向にシフトしていきます。
捨てられないグレーゾーンの物はすべて一時保管にして、袋や箱につめて見えないところにしまいます。
見なければ忘れてしまいますから、半年から1年ぐらい見えないところにしまって、ふんぎりついたところで処分していきます。
そういう気持ちがあれば、そのうちに片づけられるようになっていくことでしょう。
価値観は人によって違うので、いくら高い業者に頼んだとしても、他人はあなたと同じ物や事を選んではくれないのです。
思い出の品などのようなものは、とくにそうです。
ひとりで片づける自信がなければ、不用品回数業者でない人に、片づけを一緒にしてもらうようにたのむ方法があります。
私もしているのですが、片づけサービスをしながら、2-3時間の片づけサービスなどをたのみ、いっしょに片づけ方を学びながら片づける方法です。
ゴミを一般ごみで捨てていただくことを前提としているので、安価で、片づけ方も身に付きます。
実は物を選ぶことが、お片づけの一番難しいところですので、ほんの少しずつでも、少しがんばっていけばいいのではないでしょうか。
相談者様は、廃棄物業者に依頼しているので、自分の散らかりが自分で手に負えない事に気がついていらっしゃいます。
片づけをやる気はあるので、大丈夫だと思います。
ぜひ、また片付けを一歩ずつ進めてください。
片づきますように。渡部亜矢