【Q28】実家が散らかっていて、小さい子を連れて帰省できません。 

■qa「親の家」お悩み解決

子どもが生まれたばかりでたいへんです。

体力がないので母親に手伝ってもらいたいのです。でも、実家は散らかっていてくつろげません。

きれいでないので子どもを連れていくのも心配です。

母は片づけが苦手で、片づけてというと怒ります。

実家の片づけ 整理収納 渡部亜矢

A 一番大事なことを大事にして、「孫ワード」の活用する

親御さんに片付けてもらいたいのなら、「孫ワード」を駆使して、「床置きの物」から片づける手法が使えます。

清潔をキーワードにするのも無難です。

「安全」をキーワードに、「孫が安心して遊べるように」「孫のため」という会話をしながら、床置きの物をなくしていきます。

実際、赤ちゃんはなんでも口に入れるので危険ですし、お子さんも、転んだら危険ということを、しっかり伝えても大丈夫です。

子どもから片付けて娘の言うことはきかなくても、孫のためなら片づけをがんばる祖父母は、多くいらっしゃいます。

使わない物は、すぐに捨てることができなくても、使わないお部屋に一時保管品として、移動させます。

お母さんにとってのお孫さんが、安心してハイハイできるお部屋を、一部屋つくるのがおすすめです。

そもそも片づけは学校で習うことではなく、親をみて学ぶことなので、親御さんができないと、子どももイメージしづらいことです。

一緒にしていこうという姿勢をみせることが、結局は片付く近道です。

玄関や廊下、リビングの床が片づいたら、一部屋、何もない安全なお部屋をつくれると理想的です。

孫と安心して遊べるとわかり、あなたの喜ぶ顔を見れば、ほかの部屋も片づける気持ちになる可能性が高くなりますね。

さらに、お孫さんにとって安全なお部屋は、高齢の親にとっても安全です。

「地震があっても避難しやすい」

「停電になっても大丈夫」

「コロナ禍なのできれいなほうがいい」(2022年追記)

といって、散らかりやリバウンドを防いでください。

「物につまずいて転ぶこともないね」

という言葉も一見よさそうですが、お元気な方には逆効果になることもあります。

自分はまだまだ若いと思っている人が大半だからです。

あなたの家も、お子さんを安心して子育てできる環境するために、床置きの物をなくして行くスタンスははずさないのがポイントです。

何もない床面やテーブルなどの面の部分を多くして、スッキリ感を広げていきましょう。

服や小物をちょい置きしやすい場所に、かんたんにしまえる収納場所をつくっていくのも、リバウンドを防ぎます。

親御さんに、「私も片付けたよ」と言って見せるのがコツです。

親御さんもだんだん片付けをやる気になっていくことが多いです。

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ただ、自分にしか興味関心がないタイプの親御さんには、孫ワードはあまり効果はありません。

その場合は、お友達や親戚を家に呼べるとか、庭まわりを綺麗にするなど、

世間体ワードを駆使するのもいいこともあります。

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けれども、小さなお子さん、特に生まれたばかりのお子さんを抱えて片付けるのは、現実的には無理です。

お父様が元気ならまずお父様にがんばってもらうことや、片付けサービスを頼むという外部の手を借りることを検討しましょう。

難しければ、お子さんがある程度大きくなるまで帰省は控えることがあっても、恥ずかしいことではありません。

何よりも大事なことは、いまは生まれたばかりのお子さんと大切な時間を過ごすことです。

実家に帰省できないと嘆くことで、精神的な安定がなくなると、お子さんにも影響します。

割り切ってみることもポイントです。

親御さんのタイプを観察して、少しずつ、試してみくださいね。

片づきますように。(渡部亜矢