片づけに余計な時間をとってはいけない本当の理由

人生100年時代となり、死ぬに死ねない時代になったとか、将来を憂う声が聞こえてきます。

長生きすること自体が悪いのではなく、介護などの社会のインフラが整っていなかったり、人の意識が追い付いていなかったりするのが原因です。
長生きされている方々が決して悪いわけではありません。論点を見誤らないようにしないといけないのです。

長生きするということは、人生の持ち時間が増えるということです。
ご高齢になったり、体が悪くなったりした方が、これまでできたことができなくなった自分自身を受け入れるのは大変なことと思います。そんなときでも、好きなこと、たとえば料理が好きだったら、2倍の時間をかけて料理をするなどしてもいいのです。
年を重ねれば重ねるほど、好きなことに時間を費やせるように、優先順位の低いことは極力時間をかけないようにしていく工夫が大事ですね。

ですから、日常生活である好きな家事に時間をかけても、片づけに余計な時間をかけなくていいのです。
そのためには、自分に不要な物を持ちすぎないよう、片づけていくことが一番。
もちろん収納が大好き、DIYが大好き、片づけ整理が大好きという人は、それ自体が目的となっています。収納や整理が大好きでその時間を楽しんでできるのですから、それで十分人生の時間を有意義に過ごしていらっしゃるのです。

片付けよりも読書がすき、ピアノを弾くのがすき、など、好きなことがたくさんある人は、それに集中できるような部屋づくりをしていくことがポイントです。その趣味や好きなことがいっそうできるようにするために、片付けをしていくのです。

そしてなによりも、健康で過ごせる家であること、たとえば物につまずかなくてもいい部屋であることが、大前提。

とくに実家の片付けは、親が物を持って当然、あったほうがいいという考え方が強いのです。ただし、それは人生50年時代、家の寿命も50年時代の価値観のことが多いため、親世代と子世代では、齟齬が生じているのです。

いくら人生長くなっても時間は有限だということを、「健康に生きる」という生活の土台を、親御さんに心から納得してもらう必要があります。

ものだらけのお部屋、着ることのない毛玉のついたセーター、出番のないふたと本体がかみあわない大量のタッパなど・・、一考を要します。

人生の大事な時間をなにに振り分けるかは、私たちにとっては本当に大切です。それは、社会の中では、病気などの特別な理由がないのに、遅刻を繰り返す人が社会で信用されないことを考えればわかります。
ある人が遅刻をすれば、待ち合わせした人の人生をないがしろにして、人生の貴重な時間を奪っていることになります。単に迷惑をかけたということではないのです。
遅刻を繰り返すことは、ご本人の人生も、周りの人の人生もおろそかにしたことになるのです。そういった意味で、すべてのライフステージで、時間は人に平等に与えられた大切な資源で、大切にしなければいけないのです。
お金はすでに貧富の差があり、差を埋めるのは簡単ではありません。
反対に時間は、目には見えませんが、平等にあるので、心がけしだいで、自分の手の中に取り戻すことができる資源で、人生そのもの。資源の質を高めることが、よりよく生きるということに直結しています。
自分の人生の時間も、ほかの人の時間も、むだにしてはいけないのです。

いい時間を過ごすために、片づけをしていけるようにするというのが、これからの人生100年時代の片づけ術です。
誰かのために生きるというのも大切ですが、80代のほぼ半数はおひとりさまになります。一人で過ごす時間というのは、何物にも代えがたい、わくわくする時間です。さびしいというのとは違います。

ひとりでも、豪華な部屋でなくても満足できる、後悔しない片付けを、もっと自分の好きなことをするためにしていくお手伝いをさせていただきます。

大丈夫です、どうぞ悩まずにご連絡ください。

片づきますように(渡部亜矢)。

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