買い物に行った時に目に入ると、つい買ってしまうのものがあります。
わかりやすい例ですと、石油ショックで紙不足を経験されたご高齢の方が、トイレットペーパーを大量に買いこんでいることなどです。
つい買ってしまったものが、何十年もたつうちに、大量になっているのです。
わたしが見た例ですと、サランラップやティッシュペーパー、洗剤、シャンプー、インスタントラーメンなどです。
高齢になると、体力が落ちると買い物にいけなくなるのでは、という不安から、食べ物や日用品を、安く買えると、つい買いすぎてしまったり、目につくと、とりあえずかってしまうのです。
いまはまとめて買うと、宅配便で送ってくれます。
わが実家でもありましたが、あといくら分かを買うと送料無料、なんていわれると、持たなくていいやと思ってつい多めに買ってしまうのです。
余った物を、娘や息子に無理やり渡して、ケンカになることもあります。
届いたモノが、ペットボトルの水などのように、重たくて、すぐにくさらない物だと、届いても封もあけないまま、玄関に置きっぱなしになります。
半年ぐらい、あっという間に経ってしまうのです。
玄関や廊下をふさぐと、地震などのときに逃げるのにじゃまになります。
ふだんでも、転ぶ原因になりますね。
届いたものは、すぐにあける、所定の場所にしまうというのは基本ですが、その前に、買いすぎないように見守る必要がありますね。
高齢の親御さんに対しては、
「いつでも電話をくれれば持っていってあげるよ」
「うちから送ってあげるから電話して」
「こんどいっしょに買い物にいこう」
などと、安心してもらうのが、わたしたち子世代の役目かと思います。
親世代は意外と子世代に気を使ってくれていて、迷惑がかかるかもと思って、せっせと買いだめをするときがあります。
でも、いくら物を買っても、不安な心は埋まりません。
食べ物がなくなればいつでも来てくれると思うだけで、安心になり、「親の壁」が和らぎます。
電話1本が、買いだめ、買いすぎを減らします。
多少、ケンカしても、とりあえず電話だけでもすれば、それはそれでOKです。
しないよりは、よっぽどいいのです。
話をしないこと、会話がないことが一番の不安につながるからです。
電話をすることは、実家の片づけはでは、重要なテクニックです。
このアナログな、「意外な片づけテク」を、ぜひ使って、コミュニケーションをとってくださいね。
会話は、高齢者の不安を希望にかえる、最強の片づけテクニックです。
親御さんは、きっと喜んでくれます。
片づきますように。
実家片づけ整理協会 渡部亜矢