【片づけ物語3】「料理ができないキッチン」「入れないお風呂」に共通する「逆転の真実」

最近お片づけのご相談におうかがいしたお宅のキッチンが、たて続けに使われていませんでした…。
台所なのに、「料理をしない、できないキッチン」ばかりだったのです。
毎日どころか毎食、コンビニ食や、外食なのです。

みなさん、介護やお仕事にとても忙しいということがあります。
お気持ちも事情も環境も、本当によくわかります。

キッチン1
みなさんに共通しているのは、「狭い・使いづらい・暑い」とおっしゃることです。
築70年の古いご実家でも、うらやましいほどハイスペックな新築高級マンションであっても、みなさんそうおっしゃるのです。

もちろん、古い、新しいはありますが、見た限りは、どこも、広さも使い勝手も、ある意味では一般的な水準です。

共通しているのは、使いづらいというよりも、
「使いづらく」しているのでは? …と思われたことです。

とにかく物がたくさんあって、コンロに火が付いた形跡がないのです。
なんとか片づけて、火がともる、あたりまえのキッチンにならないか!!…と、
毎回、私は、まじめに考えてしまいました。

確かに、こんなに暑いと、料理する気持ちもおきないですね…。お気持ちはわかります。
でも、これから涼しくなれば、みなさん、お料理をするのでしょうか?
非常に残念ですが、寒くなると寒いからという理由でこのまま料理をしないのは、目に見えています…。
とくに都心ですと、コンビニや飲食店がすぐ近くにありますから、なんとかなってしまうのです。

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さらにみなさん、料理がきらいかというと、その逆だったのもびっくりです。
最近うかがった数人の家主さまが、料理に関する習い事や仕事をしていたり、若い方は飲食店のアルバイトを掛け持ちしていらっしゃったりしているのです。

だからかもしれないのですが、キッチンに置いてある物は、「料理をするときに使うかも」という物であふれかえっています。
ラップはもちろんですが、高級なクッキーの型や、フランス製のおしゃれなフライパン、箱にはいったままの圧力鍋の横で、コンビニの箸や輪ゴムがそのまま放置されています…。
料理をしないからこそ、「使う物がわからない・選べない」という、逆転の事実がありました。

…さらに共通する事実があります。

お風呂も、ご自宅で入っていないことです。
ご近所のスーパー銭湯に通われていたり、水シャワーだけですませていたりすることです。
お風呂のためだけに、スポーツジムに通っている方も。

積極的にそういったライフスタイルを「自ら選び取った」というのなら、それでいいのですが、どの方も、「片付いていない」ことによる、「なし崩し的」な動機であるところが気になります。

ちなみに、水シャワーの方は、片づいていないこともお風呂に入れない理由だけれど、ガス代を払うのが面倒だから水のままだとおっしゃいました。

さすがに、健康に関わるので、余計な事かもと思いながらも、
コンビニに食べ物を買いに行くときに、一緒に払うといいですよ、
払いこみ用紙は、届いたらその場でお財布に入れておけば忘れないし、封筒も捨てられます、
これから涼しくなったら風邪をひきます、ぜったい払いましょう、
と、まじめに、お母さんになった気分で、つい熱く話しかけてしまいました…。

料理ができるキッチン。火が付く台所。
お風呂に入れるバスルーム。お湯がはれるバスタブ。
そんな当たり前を取り戻すのが、「片づけ」です。

どこも難解な事例であると同時に、よくある事例でもありました。
心から、当たり前を取り戻すお手伝いをしていきたいと、つくづく思います。

忙しいからこそ、やりたいことがほかにあればこそ、効率的に片付けることが必要です。
片づけに時間をつかってほしくないと思います。
そのためのお手伝いやノウハウをお伝えしていきたいと思います。

片づきますように。

実家片づけ整理協会   渡部亜矢

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