散らかった家の特徴はなんでしょうか?
あるいは、自分が散らかっている時って、どんな時でしょうか?
よく観察してみますと・・
散らかっているモノは、過去です。
思い出、買ったけど使いづらい掃除道具、子どもはもう20歳なのにとってある離乳食用のプラスティックのカップ、かつてやろうとしてやめてしまったオルガンの楽譜などです。
そういうお宅は、未来も散らかっています。
未来というと、なんだか明るくてわくわく・・と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、現実は違います。
厳密に言いますと、
他人が決めた未来、世間一般でこう思われている未来、自分がうらやましいとちょっとだけ思った未来です。
たとえば、いつかやろうと思って買ってすぐ挫折したラジオ講座のテキスト等、
嫌いな腹筋マシーン、
似合わないし嫌いだけど流行っているので買ってしまったジーンズなどは、たぶん出番はないでしょう。
シャンプーを買ったけれど、匂いが苦手で何年もそのまんま・・
ネットで評判だからいいものかも、という基準でとっておくとそのまま塩漬けとなります。
誰もお客さんがこないのに、お客さんのためにとってある大量の割り箸。
いつか使うかもというのは未来ではありません・・
80代のお母様のお宅に、「いつか履くかも」と、ハイヒールがありました。
ちょっとかび臭くなっていますが、
「また結婚式とかパーティとかで履けるかも」っておっしゃいます。
娘さんたちはとっくに結婚されています。
おしゃれな気持ちは尊敬しますが、本心は違うようです。
そもそも、他に履きやすい、転びにくくておしゃれな靴をたくさんお持ちです。
・・単なる捨てない理由をおっしゃっているだけですね。
捨てない言い訳が過去をひきずっていることになります。
自分の今の基準でモノを持つことは、自分を大切にすることにつながります。
値段やネットの評判でなく、自分がいいな、今使いたいなと思うモノを、試行錯誤で探していくのが、片付けの本質です。
シャンプーひとつとっても、値段に関係なく、好きなものを探し続ければ、とても楽しいですね。安上がりで満足することのほうが多いです。
片づけは、きれいにしまうことだけに注目しないのがポイントです。
そうすれば、いるいらないがクリアになってきます。
「今」に注目することです。
自分の本来的な未来につながっていくのです。
自分を大切にすることは、今を大事にすることになりますね。
雑念、周囲の評判も気にならなくなっていきます。
今なにをしたいか?
自分にとって何が大切か?
よーく考えてみるといいと思います。
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現実の世界では、収納法とか片付け技とか、ネットや本であふれかえっています。
素敵なお片付けの先生がたくさん発信されています。
少しでも片付けたいと思う方は、多くの情報に触れています。
そんな情報を整理するうえでも、自分のルーツである実家の片付けは自分と向き合っていく手法となる場合があります。
一緒に片付けていけるといいですね。
片づきますように。渡部亜矢