服が捨てられません。
クローゼットは服で一杯で、取り出すのも一苦労です。
収納が足りないので、廊下にもポールをかけて収納場所をつくっています。
タンスから取り出したとしても、きゆんきゅんにはいっているので、しわくちゃです。アイロンを探すのも面倒なので、結局、着なくなります。
服は山のようにあるのに、おしゃれを愉しむ余裕がありません。
いろいろな本を読むと、「ワンシーズン着ない服は、捨てるっていうのが常識」と書いてあります。
バイオリンやピアノの発表会で着た小さいころの衣装や、社会人になってパーティで1回着ただけのスーツがたくさんあって、なかなか捨てられません。
捨てれば片付くのはわかりますが、ほとんど着ることがないとわかっていても、ふんぎりがつきません。
平日は会社勤めで忙しいので、できれば短い時間で片付づく、画期的な方法があるのなら、知りたいです。
近くに住む母親は私の倍以上の服を持っているのに、同じ服しか着ていません。
しかも重たいコートとか、毛皮とか、肩パットの入ったごついワンピースとか、樟脳に漬かっている感じです。
そのくせ私の服の多さに口出しします。
そろそろ年をとってきたので、こちらも心配です。
どうせ片付けるのなら私の服も実家の服も一緒に片付けたいです。
効率よく片付ける方法があれば教えてほしいです。
A 服と思い出を「分ける」
捨てたら片づくというのがわかっていながら、捨てられないというのはよくあることです。
よくネットに出ているように、
もちろん、「ワンシーズン着ない服は、捨てる」というのは、よく言われていることでです。
服のデザインという面では、流行も変わりますし、薄くても温かい生地の服、汗が乾きやすい生地など、服を作るための技術も年々上がっています。
そして、なによりも、ご自身が変わられています。
もちろん年齢的なものもありますが、人の体型は日々変わります。
いくらお気に入りであっても、かつて似合っていた服が、体に合わない、似合わないということも、数年単位でおこります。
それでもまだ手放すことがができないということでしたら、
提案としては、コロナ禍でここ2年着なかった服の処分を試みるのが、おすすめです。
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手放したほうがいい、もう似合わない・・もう着ることはないとわかっていても、
服が片付かないのには、理由があります。
それは、服にも思い出が混ざっているからです。気持ちがのっかっているのです。
まずあなたが捨てられない服は、「発表会やパーティで着ただけ」の服は、着ることができるけれど、おそらく日常着る服ではないことに気づいてください。
着る服と着られる服は違うのです^^
捨てられないのは、実は服ではなくて、思い出なんです。
思い出と、日常着る服に分けてみましょう。
バイオリンの発表会で賞をとったときのような「格付けの高い思い出」の服は、どこかに飾ってもいいでしょう。
それ以外の思い出の服は、普段着ないものなので、クローゼットにしまわなくてもいいものです。別の場所に移動させます。
大事な思い出は、「大事に」しまうのがコツです。
クローゼットは思い出がなくなった分、あいてきますから、そこへ日常着る服をしまっていきます。
よく着る順番に片側からかけていくと、どんどん着る服だけ、片側によってきますので、おすすめです。
ほとんど着ない服がでてきたら、ふだん手に届きにくい場所に移動させるといいでしょう。
それでも服がおさまりきれなければ、家全体に占める服の収納場所を増やしていきましょう。
たとえば、服を多く持ち捨てにくくても、食器や本についてはこだわりがないので捨てられるという方は結構いらっしゃいます。
捨てやすい物を先に捨てて、空いたスペースを、服の収納場所にあてる方法です。
服だけにとらわれず、広い視野で自分の持っている物全体を見つめなおすことがポイントです。
捨てることと片付けることは違います。
もちろん、思い出と着る服は違いまいます。
そこをしっかりと自分の中で分けてから片づけると、判断の基準が複数から1本となり、シンプルになります。
すると、自然に優先順位がつきやすくなり、片付いてきます。
判断する物の量が減れば、必ず片づける時間は短くなります。
まずは、片づけることと捨てること、服と思い出を、「分ける」ことからトライ。
あなたが一生懸命分けて、大事なものを大事にしまい、片づけている姿をみて、親御さんも、片づけなくっちゃと思う可能性があります。
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ご高齢の、とくにお母様は、「高かった」「駅前の〇〇デパートで買った」「子どもの結婚式で着た」
「お父さんにかってもらった」
そんな些細なこともすべて思い出になってしまい、捨てられない方が多くいらっしゃいます。
お母様には、あなたが片付けてよかったと思うことを、ご自分のことばで伝えてみて、きれいになったクローゼットをみてもらってください。
服にとらわれず、持ち物全体を見つめなおしてみると、さらに効率的に片付き、家全体が片付くでしょう。
部屋着にしようととっておくのはやめて、お気に入りだけを残していくようにしてくださいね。
服は自分の一部です。
おしゃれ以前に、ご自身でいつも納得できる格好をしていきましょう。
ご実家のお母様も心配ですが、まずご自分でやってみることが第一です。
途中経過を母親に詳しく話してみてください。
効率よく片付けるためには、上述したことを頭に置いて、このHPにたくさん書いている「3の法則」を活用してみてください。
お母様の気持ちが動くようでしたらあくまでも「ついでに」片付ける提案ができれば、しめたものです。
片づきますように。渡部亜矢
2016年6月16日
2022年9月12日追記