おおまかにいうと、昔はいわゆる「嫁ぎ先」の義理家に女性は思いっきり影響を受けていました。ここ数年顕著になってきたと感じるのは、自分の家は自分で片づける、つまり夫さんは夫アさんの実家を、妻は妻の実家にかかわる時間を持つという人が増えてきたようです。もちろん、少子高齢化社会の到来で、両方という人が増えているのですが、時間の制約上、優先順位として実家とならざるを得ないです。
実際私の知り合いの中にも、共働きなのでお盆休みはそれぞれの実家にばらばらで帰省するという人が珍しくはありません。
実家の片づけとなると、忙しい現役世代については、限られた貴重な休日ですから、夫婦それぞれの実家をそれぞれが担当して片づけるということになります。家制度がうすれたということもありますが、優先順位としては自然の流れです。
義理家の場合は、お嫁さんといわれる人の立場からみると、義理家には夫のように気持ちは入っていません。実は業者と同じような他人目線で、物をサクサク片づけることができるのです。
物の片付けは業者に任せればお金で解決できますが、おしゅうとめさんの気持ちはお金では買えませんから、そこで悩んでいるといったことが多いのです。結局は物の片付けよりも気持ちの片付けのほうが面倒なのです。
あなたの片付けの悩みは、実は物のかたづけでなく、おしゅうとめさんとの関係かもしれないので、ここは夫さんを全面に出てもらうのが王道ですね。
ちょっとした資産価値のあるご実家ですと、かえって付き合いのない親戚がなどがちゃちゃを入れてくることもありますから、話が面倒になってきます。
そんなときは冷静に名義がどうなっているか確認することからはじめてください。案外、古い登記のままで、所有者お思い違いや祖父母の代の未登記物件も2割ぐらいあるという政府の調査もあります。家族といってもお嫁さんはあくまでも「外様」。義理家の情報は、都合のいいことしか耳に入らないこともありますので、ここは冷静になって事実確認からはじめてみてください。
物の片付け、登記などの事実確認、感情の整理と分けて片づけていくのが、実家の片づけのコツです。
義理家、実家、両方に共通するコツですが、かえって義理家のほうが感情と物の片付けを区別しやすいかもしれません。
片付けに悩む時間を減らして、大事なあなたの時間を、好きなことに使えるためにも、義理家さんの問題は冷静にとらえていくことがポイントになりますね。
片づきますように(渡部亜矢)
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