実家の片づけに直面する人が多い季節です。
ここで注意しなければいけないのは、私たちが帰省したときに見せる親の姿は、表現が適切ではありませんが、ものすごくハイで元気な状態であることが多いのです。
普段は暑くて、やる気がなくて床にふせている時間が長い方でも、料理をあまりしない方でも、孫や大事な息子・娘が帰ってくるとなると、がんばって家の中を掃除したり、あれこれお土産物を買い込んだりするのが、人情というものです。
そんなことを割り引いて、実家が空き家になるリスクを考えることから、実家の片づけを始めるのをおすすめします。
手ごわい「親の家」
わが両親もそうですが、高度経済成長期に「家」を買うことが、ある意味では「上がり」でした。
でも、親が郊外に住み、子世代も仕事が別の場所にあり、子どもたちの学校の都合や仕事や友人のネットワークが都会にできあがってくると、実家に住むということは、ありえないことになってくるのです。
さらに、「めぼしい財産は家ぐらい」のご実家は、本当にたいへんです。
高度経済成長期+バブル期の恩恵をうけ、さらに退職金をゲットした親世代は、「持ち家信仰」「不動産は値下がりしない」という感情を、どこかに持ち続けています。
どころが、就職氷河期の子ども世代は、景気の悪さを若い肌で感じ、物を持たないミニマリズムというライフスタイルに共感しているのですから、感覚が天と地ほど違います。
いい悪い抜きにして違いすぎるのです。
いくらこの路線は値下がりしていると説明しても、「持ち家」はえらいと思っている親の前では、実に無力なことが多いのです。
どこかで子世代にのこせば、財産の一部になるとか、別荘のかわりに使ってくれるだろう、と思っている世代なのです。
実際はどうでしょうか。
相続して子世代が家を受け取っても、ただでさえ帰省することすら難しいぐらい忙しいのに、郊外の家の手入れのためだけに休みを使うことはできません。
親世代は、きょうだいに共有で相続してもらえばいいと思いうのですが、共有にしてあることで、きょうだいの一人の人が反対すれば、売るという決断ができません。
そのまま空き家にしておくことも少なくないのです。
うまく話し合いで売ることが決まっても、売れない現実があったりします。
不動産はもっているだけでは負債になる時代なのです。
あっという間に空き家は危険な空き家になります。
「持ち家」負債時代の対処法
では、どうしたらいいのでしょうか。
空き家になるというと、親世代もいい顔をしませんし、
「老人ホームを検討したら」「エンディングノートで財産整理して」などといえば、「自分はまだまだ元気」と、怒る方もいらっしゃるでしょう。
素敵なマンション(サ高住)に住み替えた人の話、
リフォームしてお友達をたくさん呼べるようになった親戚の話
など、たくみにあげて、まずは片づけを少しずつされるのがいいでしょう。
片づいていないことには、売るのもリフォームも、住み替えもできないからです。
面倒は親と、できるだけ話をしないで片づける方法を近日中にアップいたします。(渡部亜矢)
暑い夏こそ、人の手を借りて、はやくスッキリ
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