当たり前だけど難しい 新しいモノをきちんと「使い切る」こと
買ったら最後まで使い切るというのは、案外難しいのです。
5つ、チェックしてみてください。
□メモがわりに100円前後で買ったノート。最後のページまで使ってますか?
□去年の夏のUVファンデーションは、最後まで使い切りましたか?
□歯磨き粉は最後まで使いましたか?
□シーズンオフのバーゲンで来年着ようと思って買って、今年着なかった服はありませんか?
□冷蔵庫の中に、1回しか料理をしなかった、タイや中華の香辛料が眠っていませんか?
1つでもあてはまったら、「使い切りライフスタイル」へシフトしましょう。
その秘訣をお伝えしますね。
「安いから」を買う理由にしない
日常の生活の中では、多くのものを買ったり、もらったりして、余らすということが、とても多いですね。
安いからと言って、買いすぎないようにしましょう。
余ったら、「高い買い物」になってしまいます!!
量が多いものも、注意です!
2つならいくら安くなるといっても、2つ使い切れなければ、とっても高い買い物になってしまいます。
多少、高くても、長く使えるものを、適量を買う
安いもの、気に入らないものを買うよりも、多少、割高でも、適量で、気に入ったもの、長くつかえるものを選んで、買いましょう。
安いものは、一度買って、自分なりにゴーサインがでたものだけにしていくと、日用品1つでも、満足度が上がります。
あるエピソード
とある母娘の両方から聞いた「片付けエピソード」をご紹介します。
そのお母様は、とてもおいしい箱入りの高級オリーブオイルを3本注文しました。
3本買うと安くなるし、送料がサービスされるからです。
そのお母様は、ひとり暮らし。いくらおいしいオリーブオイルと言っても、そんなにばくばく食べる食材ではありません。
余った2本を、娘にあげたそうです。
娘さんは、いくら高級品でも、ダイエット中。
2本も使い切ることはありませんが、とりあえずもらってしまったようです。
キッチンに、大瓶のオリーブオイルが残っているにもかかわらず……。
彼女は、よく考えたら、1本使い切るのに、1年ぐらいかかっていることがわかりました。
今あるオリーブオイルと合わせると、年分ものストックを持ったことになります。
ストックとしては、多いですね。
母娘でため体質です。
……よくある話だと思いませんか。
買う方も、もうら方も、「自分の適量」がつかめていないのが、残念なところ。
つい買って、ついもらっているわけです。
買う時は、いくら安くても、使い切れないほど持っていたら、管理がたいへんですね。
奥にしまったら、忘れてしまって、永遠に出てこないこともあります。
もらう方も、せめてもらうのは、1本だけにして、ノーサンキューを言えばよかったのですが、つい遠慮というか、めんどくささがあったのでした。
お母様も、「余ったら娘にあげよう」と気が緩んで、たくさん買ってしまったのかもしれません。
もらうほうも、すてればいいや、腐るものじゃないし。という甘えがあったのです。
モノを使い切らないで残すと、もったいないだけでなく、親子の間に、お互いわだかかりを残します。
実はこれ、恥ずかしながら、数年前の私の実家の母と、私の話なんです。
拡大解釈すると人間関係だけでなく、環境問題へと発展します
「オリーブオイルをどのくらい使うライフスタイルにするのか」が、問われているわけです。
「誰かにあげればいい」と思って、買わないのはもちろんですが、ムダな物を持たないことは、環境にやさしいだけではなく、意外な効用があるのです。
「使い切らない」ことは、社会に影響するのです。
廃棄物が増えるのですから。
逆に言えば、自分で「使い切る量」「必要なモノの量」をしっかりとつかむことで、社会をよくすることにつながっているのです。
なんという壮大な話でしょうか。
モノを使い切りながら、片付けの習慣をつけていきたいものですね。
片づきますように。
(実家片づけアドバイザー 渡部亜矢)