食器の収納が難しい本当の理由
片付けの現場にまいりますと、食器の収納にお困りの方が、結構多いです。
趣味で集めている人もいらっしゃいますが、頂きものが多いですね。
特に親世代は、結婚式の引き出物で大量に食器をもらった時代が長かったので、5組セットものがたくさんあります。
なぜ食器の収納が難しいと感じるのでしょうか。
理由は大きく3つあります。
1 日本は折衷文化~和洋中の食器との付き合いがある~
2 来客用と普段用がある
3 様々な形がある
理由と解決策をご紹介します。
1 日本は折衷文化~和洋中の食器との付き合いがある~
→残し方を工夫する
当たり前ですが、食器は、日本の文化です。
お皿が変わると、食材の味までかわってきます。
おまけに季節感もあります。
ガラスの器系は、冬はあまり出番はありません。
実際は、食器棚も、衣替えをしなければいけないのです。
ですから、親世代が迷うには、「今は使っていないけれど、○○の料理のとき、いつか使うかも」「夏になったら】冬場になったら)また使うかも」といって、季節ごと、料理ごと、さらには家族ひとりひとりにあわせて、メニューにあわせて持っているのです。
そんなとき、自分の好みは後回しです。
逆に使いやすい物ばかり使う結果となるのです。
数が多すぎて、実際に使っているのは、景品でもらったマグカップとパンのプレート、という方も結構多くなる、最大の理由です。
さて、対策です。
迷ったら、和風の食器をのこしましょう。
残すか残さなないか迷ったら、汎用性の高い、和風の食器、白っぽい食器を残すのをおすすめします。
うどんをラーメンどんぶりに入れると味がかわりますが、ラーメンを和風どんぶりにいれても、和風ラーメンになるのです。
実は、和風の食器って使い回しがきくのです。
しかも、白のほうが、いろいろな色や柄のあるものよりも、どんな食材にも合います。
和風の、白くて、しかも、実家などご高齢者のお宅では、軽くて、洗いやすい物を残すという基準をもつだけで、と迷いは減ります。
2 「来客用と普段用がある」→お客様用を極力なくす
普段使いのものは、ここ1週間使ったものを、使いやすい場所に収納します。
意外と、同じ食器しか使っていないことがわかります。
お客様用という名の元に、何年も使っていない物、数が多いものがある可能性があるのです。
普段用におろすか、バザーなどに出す、きちんと飾るなどしていきます。
洋服でいえば、部屋着をなくて、いつも外に出られる服だけにクローゼットをしていくイメージです。
大事なものは、大事にたくさん使いましょう。
一度も使わない、お気に入りのお客様用カップがあると、ものすごく高い買い物をしたことになるのです。
食器も、服も、物は、使うだけコスパがよくなるのです。
たとえば、10000円のお皿を、1回使えば10000円。
2回使えば、10000÷2=5000円になったという、考え方もできますね!
新品で箱に入ったままのものは、そのままリサイクルショップへ。
使うのなら、見えるところにしまいます。
見えないと、忘れてしまって、なかったことになってしまいます。
使わない高級なお皿は、場所だけふさぐ、危険で家賃をくうものになってしまうと思い、出番を考えるように、思考をシフトしていけるといいですね。
3 「様々な形がある」 →手放す理由にシフト
食器は、いろいろな形があってしまいにくいですね。
食器棚に入れる数を減らせば、多少、形がかわったものでもしまえるようになります。
しまいにくい物は、スペースをとり、ほかの食器まで出し入れを阻みます。
本当に狭いキッチンなら、そこまでしてとっておきたい物か、使うのかどうかを、よく考えてみます。
逆に、形が不揃い、食器洗い機に入れにくいという理由で、手放す理由にしていきます。
ここでのポイントは、形が不揃いに限りませんが、のこす理由でなく、手放す理由、手放してお困らない理由をイメージすること。
同時に、使いたい食器もイメージできると、なおいいのです。
ほかの食器で代用できないか。事足りないか? 自問自答していくのです。
それでもとっておきたいのなら、ほかのものを処分して、スペースをとっていくのが、コツです。
無理に収納しようと思わないことです。
収納テクの問題ではないのですね。
収納で一番大切な事
以上3つご紹介いたしましたが、一番片付けで大事なのは、食器だけに注目するのではなく、自分のほかの持ち物とのバランスを考えることなんです。
もし、食器を集めるのが趣味の方なら、捨てる必要はありません。
食器は捨てられないけれど、服は捨てられるかもしれません。
逆に、食器にはこだわりがないけれど、本だけは捨てられないという方も。
全体で、自分が管理できる量になっていればいいのです。
実家片づけアドバイザーは、高齢になっても困らないよう、いっしょに収納のお手伝いをしていきます。
自分にあった物の量、好みをみつけて、片付くといいですね。
片づきますように。(実家片づけアドバイザー® 渡部亜矢)
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