捨てられないけれど、いいものの行き先を考えるとき、一般的にはリサイクルショップを考えます。
でも、これは、一般の人にとっては、ものすごくハードルが高いことなのです。
片づけが得意な方でも要注意です。
なぜでしょうか。
それは、ちょっとした、消費者マインドが足りないからなのです。
でも安心してください。
完璧な消費者マインドを持っている人は、ほとんどいらっしゃらないのが現状です。
なにしろ、買い物は楽しいですから。
そこで、片づく消費者マインドを、リサイクルショップのあり方を通して身につける方法をお伝えします。
①お店を探す手間と時間を換算する
ネットや口コミで、お店を探す手間があります。
本当に高い値段で売ろうとしたら、見積もりを何社かに取る必要があります。
案外、うきうきしながら探しますが、時間がかかっています。
その時間は、あなたの本来の仕事で時給いくらになるか、ちらっと考えてみましょう。
もし、あてがあるのなら、それはそれでこの段階ではオッケーですが、アイミツ(要するに何社かあたっていろんなところに、見積もりを取る)ということになると、3日ぐらい、あっという間にたってしまいます。
お金を払って粗大ごみにだしたほうが安いケースもでてきます。
何事もお金で換算するのは、資本主義のよくないところかもしれませんが、一つのスケールとしてとらえてみましょう。
お店を探す手間と時間を換算するのが、第一のポイントです。
② 値段がペイするか、考える
前述のポイントは、まだ売りに出す前の話。
うまくいいお店がみつかったとしても、次のハードルが、売りたい物の値段です。
そもそも、物の値段とは、市場のなかでの価値によって決まります。
自分がいらない物は、世の中的にも流行おくれだったりして、市場でも値段が低くしかつかない場合が多くあります。
でも、捨てられないタイプの方は、「そんな安い値段でしか売れないのなら、もったいない」と、処分しない理由にして持ち続ける方も多くいらっしゃいます。
かえって、売りたかった物の値段は、上乗せされて、高い物になってしまうのです。
③ 廃棄費用・コストまで考える
せっかく売りに行っても、そのまま持ち帰るのです…陥りやすいワナですね。
ここは、はっきりと、「廃棄処分代をとらえるよりも安い」と割り切るか、事前調査をしてからお店にいったほうが無駄がありません。
売りに行くお店が遠い場合もあります。
値段がつくのかつかないのかわからない物を、1時間もかけて車のガソリン代をかけて売るに行くのなら処分するほうが、はやく片付くでしょう。
時間と労力、コストがかかるということも計算しないといけないのです。
④「消費者マインド」の罠を考える
さらに、安いものを見るとつい買ってしまうタイプの方は、要注意!!
リサイクルショップに物を売りに行ったはずが、売った値段以上の物を買って帰ってしまい、物を増やしてしまう方も、時々いらっしゃいます。
ミイラとりがミイラになるのです!
そして、最後にはゴミ屋敷になってしまう危険さえあるのです。
つい買ってしまう方は、片づけている最中は、安売りのお店や、リサイクルショップには近づかないほうがいいでしょう。
そういう方にお勧めなのは、本ならブックオフさんのような、宅配便で送れるところや、家電ならネットで調べてとりに来てくれる業者にお願いする方法です。
郵送なら、お店にも行かずにすむので、余計な物を買うこともありません。
今は捨てるだけでお金がかかる、物余りの時代。
値段があまりつかなくても、ひきとってくれるだけでもありがたいと思うのが、現実的です。
お部屋を片付けて、すっきりすれば、捨てるのがもったいないと思っていた気持ちも、うすれてくるでしょう。
一度片付いたあとは、気にいったものを、徹底的に使い倒すぐらい使っていこう!と思うぐらい買い物上手になるというのも、隠れたコツです。
余計な物を買って、リサイクルショップに売りに行く手間が省けます。
ご実家などの片づけの場合は、リサイクルショップを探したり持っていくのが面倒なので、
ぜひ手伝ってあげてください。
そして、余計な物を買わないように、子世代も一緒に考えていけると、少しずつ余計な物を持たなくてすむようになるでしょう。
バザーに出すよりも、ちょっとでもお金になるかもしれないという「希望」が頭をもたげ、
「捨てないでとっておこう」
「売れないければ、持って帰ってだれか(だれとは決まっていない)にあげればいいし」
という、捨てなくてもいい理由探しになってしまうこともなくなります。
こう考えると、片づけは、買い物をするときにはすでに始まっているし、捨てるときにもつぎの物を買わない消費者マインドがないと、散らかる原因になりますね。
いっしょに、親御さんとの関係、小さなお子さんのいるご家庭も、シングルの方も、それぞれの場所・ご家庭で、片づく消費者マインドを育てていけるといいですね!!(渡部亜矢)
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