高齢者を狙った「振り込め詐欺」関連のニュースが、防止を呼び掛けるものを含め、毎日のように流れていますね。
ずいぶん前ですが、私の実家にもかかってきたことがありました。
たまたま弟は海外赴任中だったので、
「いま息子はアメリカなんですけど。逆探知してますよ」
と母が言ったら慌てて切ったとのこと。
幸い大事にはなりませんでした。
通勤経路など内容はとても具体的で、相手はとても話し上手で、いい方も巧妙だったようです。
「振り込め詐欺」にひっかからないための対策もとられています。
自治体やテレビやラジオで、
「こんな電話がかかってきたら注意」
「こういう情報は電話で教えてはいけません」
というようなコマーシャル・広報もよく流れています。
多くの人の意識は高まってきていると思います。
「気を付けよう」という、高齢者向けの注意喚起の情報は大事です。
それ以外にも、日頃から家族との会話をしていくことが、「オレオレ詐欺」対策になると、私は思っています。
周りの家族も対策を意識していかないと、被害はなくならない面があるからです。
悲しいことにに、それでも被害はなくなりません。
それにしても、「オレオレ詐欺」というぐらいですから、圧倒的に息子本人を名乗ったり、息子関係で電話がかかってきます。
また、被害者は母親が多いのです。
セコムさんのHP によりますと、「70歳以上の女性の被害率はとても高い(中略)50歳代男性の被害を1とすると、70歳以上の女性は48.8倍も被害に遭いやすい」そうです。
よく私は講座のなかで、「実家の片づけをしながらコミュニケーションをとっていれば、振り込め詐欺は減ると思う」ということをお話させていただいております。
とくに、男性には、親御さんと話すきっかけとして、片づけをしてほしいと思っています。
実家に帰って、何も会話することがなくても、小さなところでもいいので片付ければ、必ず、これは何?とか、使ってるの? とか、付随して会話が生まれます。
片づけの現場では、母娘はよくケンカもしますが、なんだかんだといって会話をしているので、互いのことをよく知っています。
ところが、母と息子の関係だと、会話が母娘よりも少ないケースが多いようです。
息子、とくに長男は特別、話さなくてもわかっているという意識が互いにある方も、なかにはいらっしゃいます。
オレオレ詐欺は、こんなところも巧妙に突いているように思えてならないのです。
とくに男性は、この夏、帰省時に、片づけながら、会話をすすめてほしいと願っています。
コミュニケーションの効果はとても大きいのです。
コミュニケーションというか、普段ちょっとした話をするだけでも、いいのでしょう。
実家がきれいになるだけでなく、振り込め詐欺対策にもなりますね。