実家の片づけは、帰省前に準備をしようというのが基本なのですが、現実にはとりあえず帰ろうと思う方も多いのです。
ではどこから手を付けたらいいのでしょうか。
親御さんが安心して暮らすために、効率よく片づけるには、まずは「子ども部屋を片づける」のがおすすめです。
この、子ども部屋というのが意外と、その家のスタンスがあらわれているのです。
先日、TVの「実家の子供部屋」特集でコメントもしましたが、親世代の苦情で結構多いのが、「子供部屋」です。
実家の子供部屋にのこされたものは、基本的に子どもにとっては使わないものです。
思い出は思い出らしく、しっかりとっておいてもいいのですが、時間がたつと風化してもういいやと思えるようになった「思い入れのない思い出の品」から処分しましょう。
使わない布団や毛布、スーツケースなど、場所をとるものから処分を検討すると、はやくスッキリ感をあじわえます。
この時期は、衣替えということで、逆に帰省するときに、今の家に入り切れない夏物の服やレジャー用品を車などで実家に持ちこむ人がいます。
冬物と取り換えるという方もいらっしゃいます。
すでに持ちこんでしまった方も、来年はこれらの物をつかうかどうか、考えれば、少しはいらない物があるかもしれません
せっかく持ってきたと思わずに、もう着ないかも…と思ったら処分してみましょう。
なによりも、実家の子ども部屋にある物は、あなた自身の物なので、親に判断をあおがなくても、処分できるで、サクサク片付けられますね。
あなた自身に思い入れなく、今後リフォームの予定がないのであれば、当時の棚や学習机など、粗大ごみの手配や、出す準備をするのもいいでしょう。
ただし、あなたの部屋にある物は、親にとっての思い出になっていて、そのまま手を付けていないこともあります。
全部をすぐに捨てるというわけにもいかないことがありますが、帰省の回数がふえれば安心して、片づけていく気持ちになることがよくあります。
あなたがあなた自身の物を片づけながら、親に、
「ついでに捨てる物ない?」と聞いてみると、案外、
高いところや、重たいものの移動、急に寒くなったときのために、暖房器具を出しておくなど、こちらからアプローチしていきます。
「重たいのであれを捨てたい」
「電球をとりかえたいけど、手が届かない」
「棚のねじがゆるんでいる」
という話が出てきたり、
「これもどうしようかねえ…」
というように、それまでかたくなだった親も、ぽろっと親の壁が崩れる瞬間がでてきます。
子どもが片付けている姿をみて、不思議なことに、自分の身の周りを片付け始めたりするんです。
もめごとを避けられる子ども部屋を片付けることで、会話が進めば、残りの時間でできることをしていきます。
またこの時期おすすめなのが、衣替えです。
子ども部屋の服の片づけのついでに、
「夏服を別の部屋に移動させようか」
といって、服の片づけをするのを促してみるのは、効果が絶大です。
捨てるというとアレルギー反応をおこしますが、保管して移動させると説明すれば納得して、喜んでもらえるでしょう。
少しでも移動して床がきれいになってくれば、あなたが帰省しているあいだに、ほかのエリアも片付けられることでしょう。
今から片づけモードにはいっていくと、年末の片付けであわてなくてすいますね。
実家の片づけはやらなくちゃ、と思う方は、親思いのいい方が多いと、いつも思います。
できなかったと決してネガティブにならなくてもいいのです。
まずは帰省しただけでも親孝行です。
「孫が安心して遊べるように片付けよう」という、「孫ワード」も効果てきめん。
帰省できなくても電話などできればそれでも十分♪
安心・安全・健康に暮らせる家は、ちょっとした会話から始まります。
素敵なシルバーウイークを。
片づきますように。
実家片づけ整理協会 渡部亜矢