親が体調不良で、実家の片づけをしなければならない場面に遭遇した方は、多くいらっしゃることでしょう。
風邪とか、単なる疲れなら時間がたてば治るのでいいのですが、入院や施設入所ということもあるかもしれません。
そんなときは、たいてい、リビングや玄関先に郵便物が散らかっている場合が多いのです。
非常に残念ですが、体力がないと、片づけはできなくなってしまうのです。
日頃、お元気な時は、整理上手、片づけ上手だった方でも、ありうることです。
先日のコラムにも書きましたが、ダイレクトメールや郵便物は、基本的に封筒を捨て、本当に必要な物だけ残していきます。
単なる商店街のショッピングカードやダイレクトメールなどは処分していきます。
ただ、これが、遺品整理になると、ダイレクトメールといえども、簡単に捨てられない久なるから、たいへんです。
実は、親自身が、自分の財産をきちんとリストアップして、子世代に引継ぎができているのならいいのですが、そんな方は少数派。
超優秀なほんの一握りの方です。
子世代は、届いたダイレクトメ―ルを見て、
「公共料金は口座振替になっているらしい」
「このクレジットカードに入っているらしい」
「この保険にはいっているのかも」
「商店街の会員になっているみたいなので、解約しなくっちゃ」
などと、「推理」をしていくわけです。
これは、たいへんな作業です。
時間も手間もかかります。
でも、郵便物から「推理」するのが、一番確実なんですね。
簡単に郵便物の中身は捨てずに、情報をつかんで整理する必要があるのです。
親御さんがお元気なら、リストアップした情報を、子世代に伝えてほしいものですが、
情報を親世代からもらったり、重要書類の整理をするには、日頃から、親とコミュニケーションがとれていないと、できないことなのです。
ですから、親御さんが元気なうちに、実家の片づけには着手したいものです。
わからないままの作業や上記のような推理は、子世代にとってはかなりの負担です。
まずは親自身に、実家の片付けを通して、安心感をもってもらうことが、ポイントです。
人によっては、重要書類と向き合うことが、人生の終わりをイメージしてしまい、手を付けられない方もいるのです。
体力が落ちてしまったことは認めても、プライドはずっとあるのですから、
話をすることによって、親子関係を再構築していく作業が必要になってくるでしょう。
相続というのは、当然の権利だと子世代によっては、考えているかたもいるかもしれません。
でも、相続は、子世代にとって、あくまでも「いただく」もの。
つい親子だと甘えてしまうのですが、親の立場にリスペクトしつつ、
親が元気なうちに、少しずつリスト化してもらい、片付いていくと、親子ともにハッピーで楽になりますね。
書類整理の話は随時アップしてまいります^^
片づきますように。
実家片づけ整理協会 渡部亜矢