物を上手に捨てる「損得勘定」の整理法

「値引きにならない○円の服を2割引きで買えて得した」
「500グラム1000円の肉を700グラム買えて得した」
ということで、得したと思う人のことを言うようです。

たしかに、金銭面では確かに得しているかもしれません。
でも、2割引きで買った服が、本当に気にいった服で、何度も着たのなら得したことになりますが、サイズがあわなかったり、デザインが気にいらない服だったりしたら、損になります。
たとえ気にいったものであっても、シーズンオフのバーゲンで買ったのなら、着る機会さえもないでしょう。

くつ
肉だって、ひとり暮らしで700グラムの肉を買って、食べきれず賞味期限切れになったら、何倍もの高いお肉を食べたのと同じことになってしまいます。

買った時の金銭面だけにとらわれて得した気分は、「損得勘定」ならぬ「損得感情」で優越感に浸っただけ。
実は得していなかったということになりかねないのです。

お片づけの場面では、「これは使っていないけれど、何年前に○円で買ったから捨てられない」という、損得勘定が働き、捨てられないケースがよくあります。
そんなときは、家の中に置くスペースの家賃を考えると、果たしてどちらが損なのか?を考えてみるといいでしょう。
家賃勘定はなく、捨てるのが面倒という感情を優先していないでしょうか。

 

またさらにやっかいな例として、自分が使わない不用品をリサイクルショップに持ち込み、
「これは10年前に□万円で買ったブランド物なのに、あのリサイクルショップは100円といった。けしからん」
と、持ち帰り、捨てずにまたしまってあるケースもたまにあります。

 

このケースのように、自分の必要のない物は、他人にも必要がなく、市場価値がつかないということはよくあることです。リサイクルショップがすべて悪いとは言えないのです。
車で往復したガソリン代や、持ちこむのに費やした手間や時間がもったいないという、損得の計算をしてみるといいでしょう。
その場限りの損得“感情”を優先すると、最後の収支で損をします。ワナにはまらないように注意しましょう^^

ごみ

さらに…
職場でよくあるのは、自分のやりたくない仕事を「これはいい仕事だから」「あなたが得するから」と言って他人に損得勘定で押し付けるタイプの方は、最後に信用を得られなくなるのは常識です。
成功している社会人だったら、仕事をお願いするときには頭を下げてきちんとお願いするとか、今後はオフィス内で、発生した余計な仕事をしなくてすむように、仕事を他人に押し付けるのではなく、全体の利益となるように考えていく姿勢をとります。

 

そう考えれば、もともと自分のいらない物をほかの人に売る時は、いいモノだから高く売れて当然とは思わなくなるでしょうし、「買ってください」とお願いモードになります。
たとえそんなに値段がつかなくても、ひきとってくれあただけであありがたいとなり、腹も立たないでしょう。
手間や時間を考えれば、今後は余計なものを買わなくなることで、家全体が片づいていきます。
こちらがへりくだっているようで、実はストレスもたまらず、物を手放すことができます。

進化していくと、手間暇コストを考えると、単純に一般ごみとして捨てる物が増えたり、買い物上手になって余計な物を買わなくなる習慣がついていきます。

損得勘定を整理すると、単純に物を捨てられるだけでなく、買う前に必要な物かどうかも見極める力がついてくるでしょう。
片づけは、単純に物を整理するだけの話ではなく、市場経済の動きや世界観につながっていきます。

買ったときよりも不動産が値下がりして希望の値で売れない場面もありますので、本当に判断が難しくなってきているご時世です。

 

損得勘定にまつわる損得の「感情」を整理して、上手に物を捨てて、広い視野で、自分にとって本当の「損得」を見極めていけるように、日々の生活を大切にしていくことがポイントではないでしょうか。

 

ばら

片づきますように。

 

実家片づけ整理協会   渡部亜矢

 

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