内閣府の調査に、平成22年度「第7回高齢者の生活と意識に関する国際比較調査結果」というのがあります。
日本、アメリカ、韓国、ドイツ、スウェーデンの5か国を比較したものです。
統計なんですが、これが「実家の片づけ」という視点でみると、とてもおもしろいのです。
内閣府の解説を参考にしながら、実家の片づけに関係あることをまとめさせていただくと…
近所の人との付き合いは、日本では「外でちょっと立ち話をする程度」が増加していて、7割を占めています。
近所の人たちと会話をする頻度(単なるあいさつを除く)は、「ほとんど毎日」の割合が日本は22.7%で、5か国中最も低く、日本では、1週間のうちに「ほとんどない」割合が 31.6%と、なんと、5か国中最も高いのです。
でも、なんといっても私が一番気になるのは、
「物をあげたりもらったりする」が5カ国の中で最も高い
ということです。贈答文化の流れでしょうか。
コミュニケーションの手段が、「物」だとすると、実家にもらい物があふれているということは、
近所付き合いをしている証拠の一つかもしれません。
また、もらい物を捨てられないという、ご高齢の方の気持ちも、わかるような気がします。
単なる「捨てられない困った親」と、言い切れない部分が、見えてきます。
さらに、「病気の時に助けあう」「相談したり、されたりする」が他国と比べて低いのです…
日本の高齢者は、諸外国と比べて、人情の面で、濃い近所づき合いをしているというイメージがあったとしたら、覆される調査です。
国際的な「高齢化」の現象にも注目し、実家の片づけと向き合う必要がありますね。
実家の片づけって、本当に奥が深いです。
この調査は、「実家の片づけ」という視点でみると、まだまだおもしろいことがたくさんあります。
またコラムにアップしていきたいと思います。