JR西日本・大阪駅の椅子の向きに共通する片づけ対策

ネット上で話題になっていたので、ご存じの方も多いかもしれないのですが、
3月の神戸新聞の記事がおもしろかったので、ご紹介いたします。

座った人の向きが線路と平行になるよう置き換えたベンチ=JR新大阪駅(神戸新聞 2015/3/24) 

酔った人が駅のホームから線路に転落する事故が増える中、
JR西日本安全研究所が過去2年の事故映像を調べた結果、
「突然線路に向かって転落する」傾向が約9割に上るということがわかったので、
対策として、いすの向きを換えたということです。

いすの向きの写真はこちら↓
https://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201503/0007849604.shtml

記事の写真をみてわかるように、
新大阪駅では、ホームのベンチの向きを、座った時に線路と平行になるよう置き換えました。線路までの距離を遠くなることで、事故を未然に防ぐのが狙いだそうです。

これは、片づけの散らかり防止の対策と、次の2つの点で同じだなあと、私は思いました。

まず1つ目。
酔っ払いの行動に着目して、観察・分析していることです。
分析によると、千鳥足でふらふら歩く酔っ払いが転落するというイメージとは全然違うようです。
片づけも同様に、よく観察して、思い込みをなくす、というのも、大事なステップですね。

第二点目は、「動線」です。
JR西日本の、家具(椅子)の向きを換えることで、酔っ払いの動く方向を変えたという対策は、
片づけでいえば家の中の家具の配置を変えて、動線を変えたということです。

たとえば、洗濯物を取り込んで、ソファーの上に置きっぱなしになるのなら、
ソファーを移動して、洗濯物が置けない環境にする、
小さなお子さんがほったらかしにちがちなランドセル置場を、しまいやすい場所につくるなど、いろいろありますね。

・・・・・・・・・
こんなふうに、思い込みをまず捨てて、よく現状を観察し、
今、家の中にある家具や物の配置をちょっと変えるだけで、家の動線が変わり、可能性もあります。
動線が変わると散らかり防止になります。

何年も住んでいると、思い込みも強くなりますが、
そこはちょっとひいて、広角レンズでのぞく感じで、観察して、動線をチェックしてみてください。

こんなふうに、片づけって、意外と世の中のいろんなことにつながっていることなんですね。


ベンチ
(イメージ写真です)

片づきますように。

 

実家片づけ整理協会   渡部亜矢

 

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