「整理上手だった」とご自分で自覚される方のお悩み例をご紹介します。
この方は、小さいころからテキパキと整理するのが得意で、
ご自分も周りの方もそう思っていました。
小さいころは、新聞折り込みのチラシの裏が白い紙を、きちんとまとめてとっていて、
それにお絵かきをして遊ぶのが当然だと思っていた、子どもでした。
石油ショック時代の紙不足を経験しているからです。
今は、食パンをとじてある「ねじねじ」も、引き出し半分を占めるぐらいとってあります。
紙袋やレジ袋は、きちんと折りたたんで押入れ半間分あります。
いただきものおまんじゅうが入っていた、使い捨て仕様のパックも、
いつか使うかもしれないと思って、洗ってとってあります。
冷蔵庫には、しゅうまいやお刺身についてくる醤油やからしや、たれの類まで
余ったものは「整列収納」してあります。
整理上手な、物を大事にする、素敵な方なんですね。
でも、体調をくずし、2-3日、入院してしまいました。
もちろん体力がないので、いままで通りしまうことができません。
気が付いたら、戻すことができない箱やクリップやレジ袋で、
散らかってしまったのです。
自分は片づけで悩んだことがなかったので、大ショック。
この方には、ご自分に必要なもの以外は
一時保管箱に入れていくことをご提案させていただきました。
自分を家族や周りの人よりも後回しにしていた部分がありましたので、
自分の好きな物を考える視点を、取り戻していきました。
ご自分にとって本当に必要な物、お部屋の広さにあった量をつかんでいくことで、
解決へと向かっていきました。
この方は、まだ50代とお若いのですが、
多くのご高齢の方の中には、このような方が、もっとたくさんいらっしゃいます。
整理上手さんにとっては、しまうことのほうが、捨てるよりも数倍ラクなのですから。
でも、体力が落ちたときに、しまえないことにハタと気が付いて、これはたいへん!と思うのです。
片づけ下手だという自覚がある方もりも、体力が落ちて片付かないことに気が付くのが
遅くなり、SOSも出ないので家族も見逃しがちなのです。
いままでキレイに過ごしてきた、という「プライド」もありますから、
整理上手さんが散らかり上手さんになった時は、意外と深刻だったりするのです。
自分が体力がなくなったときのことを考えて片づけたいと思ったら、片づけ時。
そして、実家の変化があったときも、片づけ時です。
整理上手だからといって悩まないとも言えないし、
自分の家が片づいていても、実家が片付かないかもしれません。
いつか、何かしらの形で、誰もが向きわなければいけないことではないでしょうか。
そんこんなの顛末は、私自身の実家の片づけでも体験しています。
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