片づきますように。
実家片づけ整理協会 渡部亜矢
みんなが気になっていて、しかも、「たいへんな」な実家の片づけ。
『週刊東洋経済』の大型特集「実家の片づけ」(18日発売)に、
「きっかけを逃さない 親とのコミュニケーション術」を掲載させていただきました。
事前の読者アンケートも500通を超え、かなりの数の集まり方に、編集の方も驚いたとうかがっております。
実は、片づく決め手は「共感・移動・活用」の3つ。
ポイントgをご紹介します。
「共感」は、価値観への共感です。
ひらたく言うと、親が「捨てたくない」と言ったことを、否定せずに受け止めることです。
実は、これが一番、難しいのです。
たとえば、自分たちの世代にとっては、価値のなさそうに見える、
溜め込まれた割箸や、輪ゴムのたぐい。使わない空き箱。
そうかと言えば、思い出の品と称した木彫りの人形・ぬいぐるみなどを
戦中戦後のモッタイナイ世代にとっては、とっておくことは、むしろ「当然」なのです。
そもそも、そんなものをとっておくなどという、「価値観」が合わないから、
共感できず、「捨てて」と言いたくなるわけです。
なぜ、親世代が、そのようなモノを残すのか、思いを馳せてみることから始まります。
将来、子世代が後悔しないために、親世代の価値観に敬意を払って、
「共感」する力を高めていくことは、人生を深めることにもつながりそうですね。
物をとても大切にするモッタイナイ世代の親にとって、「捨てて」は厳禁。
「移動」させましょう。
モノを捨てるのではありません。
よく使うモノを、よく使いやすい高さにしまいます。
普段使わない、
ただとってあるだけのモノは、まとめて一時保管箱へ。
廊下やドア付近、玄関など、地震や災害などの避難経路にあたるところの
ものは、ふだん目につきにくく、安全であまり使わない部屋などに移動させましょう。
よく使う場所には、よく使うモノだけしまっていきましょう。
一時保管箱▼
たとえば、たくさんあるもらいもののタオルがあったら、どんどん使って、
古いものは雑巾や布巾として使い倒すといいでしょう。
しまいこんだ高級な食器を出して、普段使いにするなどして、どんどん「活用」していきましょう。
モノは、使ってこそ生きてくる、ということを、
親世代にもどんどん味わっていただくのがポイントです。
「共感」「移動」を上手く使って、
「使う」と「使える」は違うということを、理解してもらえるようになると、いいですね。