何年も前の話です。
ヨーロッパへ旅行に行った時、ミッシェランのガイドブックが、とても役に立ちました。
あの本のよさは、星の数で、レストランや観光地の「おすすめ度」を示しているところです。
右も左もわからない場所では、ミッシェランのような信頼性の高い「おすすめ基準」は、
非常に参考になりますね。
誰かがつけた星の数VS.自分がつける星の数
私がこのミッシェランガイドを片手に旅行をした時は、ほとんどハズレはなく、
星の数が少なくても、それ以上においしく感じたレストランもありました。
言葉も通じないような外国で、何の基準もまいときには、
ミッシェランのようなガイドブックは役に立ちます。
ただ、あくまでも、誰かがつけた星の数なので、自分なりの検証は大切です。
たとえば、日常生活のなかで、何か新しい買い物をしようと思った時はどうでしょうか。
ましてや今は、ネット上に、信頼性の高いものから、信憑性のない口コミまで、
たくさんの情報が流れています。
パソコンを買おうと思っても、どのように使うのか、使う人のスキルはどうなのかによって、
役に立つ口コミ、まったく次元の違う評価など、いろいろな情報がありますね。
誰かがつけた評価イコール星の数ですが、これを、自分がつける星の数と対比させてながら、
物事を吟味していく、「知力」が必要な時代になりました。
リテラシーともいいますが、そういう判断をしていくことを積み重ねていくことが、
今の「生活」ともいえます。
「誰かの便利は誰かの不便」
誰かが、この収納ボックスは使いやすいよ、と言っても、
自分の家に合うかどうかはわかりません。
ましてや、ネット上でみた写真や、リアルではない、顔見知りではない口コミでは、
実際はほんとうによくわかりません。
ましてや、人それぞれ、ライフスタイルが違います。
100人いれば、100通りの収納があります。
「誰かの便利は、誰かの不便」になります。
たとえば、右利きの人に使いやすい鋏は、左利きの人には使えないのと、同じです。
あなただけの「“モノ”の格付け」ガイドブックを
家の中にあふれているモノに、自分なりの星をつけて、格付けしていくと、
収納場所もうまく決まっていきます。
口コミだけでなく、自分自身で、試行錯誤しながら、星をつけていきましょう。
よく使う、使い勝手のいいものには、3つ星をつけましょう。
どこから片づけていいかわからなくなったら、ミッシェランに学んで、
星の数で、 “モノの格付け”をする片づけ術を、試してみては、いかがでしょうか。
あなただけのモノの格付けガイドブックが、アタマの中に出来上がります。
自分だけのガイドブックですから、いつでも更新可能。
使い心地、お気に入り具合で、自由自在に星の数を変えていきましょう。