戦後70年と親の家・実家の片づけ

 

時の流れは誰にとっても平等ですが、それぞれ過ごした時空は違います。
戦後70年というのは、重みがあります。

物余りとか、平均寿命の延びは、平和から生まれたことです。
片づけで悩んでいられるのも、平和だからこそだと、つくづく思います。

実家の片づけでは、物をため込む親世代とぶつかることが多くあります。
そうはいっても、戦争のたいへんさを、何かしらご経験されたことを思えば、簡単に捨ててとは言えないでしょう。
今の70代の方がお生まれになったころの平均寿命は50代前半。その先の人生は、なかったのですから。
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去年の年末にご縁があり、広島で講演をする機会をいただきました。
広島は、親の転勤で思春期のころ過ごしたところです。
講座で、片づけに悩んでいられるのは、平和だからこそ、という話をしたら、みなさん身をのりだして聞いてくださったのが、心に刻まれています。

私が過ごした当時の広島の小学校では、『はだしのゲン』と『ドラえもん』は子どもにとって同格のマンガで、ごく普通に学校で回し読みされていました。

中学の英語の授業で、初めて習ったのは、「No more Hiroshimas」。
中学では月に1回ぐらいのペースで、平和の授業がありました。
やんちゃな子や、いたずらっ子も、涙を流していたのが印象的でした。
親戚や親世代に、戦争や原爆を体験した人が、身近にいた時代でした。
夏休みの宿題の読書感想文も、戦争ものを書いていた人が多かったです。

実家

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実家の片づけはたいへんです。
でも、なんでこんなものを捨てないんだろうと思ったら、戦後70年の重さを感じてから、親世代と向き合ってみるだけで,、コミュニケーションのとり方がかわってきます。
私の場合は、広島のことを思い出してから、話しかけるようにしています。
防災上の視点で片づける、防災片づけもおすすめです。

実家の片づけに限りませんが、多少、日常生活で理不尽なことがあっても、平和だからこそ悩んでいられるんだ!と頭を切り替えれば、だいたいのことは小さなことに思えてきます。

帰省されてお時間があれば、親世代、祖父母世代に、戦争中の話をきいておくのはおすすめですが、戦争にからまなくても、思い出をきけるといいですね。

祖母や父から、生きているうちに、もっと話をきいておけばよかったと、この季節になると思います。

片づきますように。

実家片づけ整理協会   渡部亜矢

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