収納術よりも大事な人生100年時代の片づけワザ

これだけ片づけワザが世の中にあふれているのに、どれもしっくりこない。
収納ワザ特集の雑誌をみて、こんなの誰でもできることじゃない!と口で言ったり、内心思っていても、実は家ではそのやり方すらできていなかったり。
とにもかくにも、うまく片づかないという人が多いのではないでしょうか。

そいういう方に、少子高齢化社会に即した高齢になっても困らない、リバウンドしない片づけ術のコツをお伝えします。このテーマでは最近講演依頼が増えています。
わかりやすくするために、少し断定的な表現が多いかもしれませんが、コツをつかめば簡単なので、ぜひ日常に取り入れていただきたいと思います。


どの講座でも、いる、いらない、一時保管の「3の法則」をお話しいたします。(3の法則の詳細は、『カツオが磯野家を片づける日~後悔しない「親の家片づけ」入門~』をご覧いただければ幸いです)
実はこれ、とても簡単なようで、コツをつかんでいらっしゃらない方が非常に多いということを、最近よく感じるようになりました。

いる・いらないは、自分が主語になって、主体となって考えなければ意味がないのです。

たとえば、「このフライパンは毎日使っていて使い勝手がいいからいる」というのはOK.
「このフライパンは普段使わないけれどまだまだ使える。娘が使うかもしれないから、いる」というのは、NGなんです。
自分が主語になっていないのがよくわかると思います。自分が使っているかではなく、フライパンという物が使えるか使えないかで判断しているからです。物と人が転倒しています。

いつも自分の頭で考えたり、ニュースを見たり、自分で判断を下すのに慣れていないと、周りの意見に流されます。
流行の物、人がいいといったものをうのみにして、自分で判断しているようでしていないのです。
自分できちんと判断していないので、買い物しても、その商品が自分にあわないことも多く、不平不満につながることになります。
きちんと自分で考えていれば、たとえ失敗してもその失敗を自分なりに楽しんだり、次に生かしたりできます。
人がなにかを後悔するのは、悩んで失敗するときもよりも、何もしなかった時です。
もし、身近な人であなたの失敗を笑う人がいたら、それは主体的に生きていないがゆえに、日々、行動に移せない人の、軽い嫉妬かもしれませんし、日ごろの不平不満をぶつけているだけかもしれませんし、言ってしまえば、友人なら、本当の友達ではない可能性があるかもしれません 家族なら、負け惜しみの感情が先に出てしまっただけかもしれませんね 笑。
ですから、何もしない家族や友人が笑っても、とにもかくにもやり続けることが大事です。
片づけは行動なので、何もしないと失敗すらおきません。失敗があるということは行動していることですから、それは自分で自分をほめて片づけていきましょう。
いいことはいつか必ず伝わります。

ただし、親世代が生きた時代は、会社か周りの家族にいかにあわせて生きていけるか、という風潮が強かったのだと思います。
とくに女性は、周りにあわせて従順を求められた世代です。
そこは理解して一時保管を上手に取り入れて、片づけるという行動をしていく考え方をとりいれてもらう必要があります。そこは子世代が理解する必要はあります。

物はどんなにちっちゃな安っぽいものでも、その人の人生の一部なので、勝手に捨てると、相手にいやな思いをのこしてしまうのです。
そして、片付けが苦手な人は、いるいらないの判断を先延ばしにしがちで、家が広いとなおさら「いる」ではなく、「そのまましまっておく」という、楽ちんな選択をしてしまいます。

人は見えない物を忘れてしまいます。
高齢になればなるほど、大事な物を選んで、見えるところに置き、大事な物に時間を集中して愛でることができるように、大事に使えるように身の回りに置くことが必要です。

これこそが、収納ワザよりも大事な「出しっぱなしにする技術」です。

ご高齢の方の物持ち度合をみても、片付けが苦手という方の物の持ち方を見ても、収納=しまう という考え方をなくすぐらいの気持ちでないと、もう片づかない時代に突入しつつあると思います。とくにこの少子高齢化社会をのりきることはできないと感じています。
私はずっと「ワザがないのがワザ、収納ワザに頼らないで」といっているのですが、もっともっと深化&進化してお伝えしていこうと思います。

「出しっぱなしにする技術」については、講座やこのブログなどでお伝えしてまいります。

ひきつづきよろしくお願いします。片づきますように(渡部亜矢)。

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